中央診療部紹介

臨床検査室


臨床検査室

臨床検査室とは、患者さんの病気の診断や治療を行うため、また経過を観察するために、その時の傷病の状態を正しく評価するための検査です。業務は専門性により5つの分野(血液係、生化学係、細菌係、病理係、生理係)に分かれており、各検査のエキスパートが担当しております。また、当直業務により、24時間体制で救急業務に広く貢献しています。
 また、感染制御チーム(ICT)、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)、栄養サポートチーム(NST)、糖尿病チーム(DCT)、認知症ケアチームのチーム医療にも参画しています。

**当院は、日本臨床衛生検査技師会と日本臨床検査標準協議会が認証する「品質保証施設認証」を取得しています。質の高い臨床検査の提供を目指しています。

1.血液係

血液中の細胞(白血球・赤血球・血小板など)数や形態の検査、または血液の凝固・線溶検査などを行っています。

  • 血液検査
     白血球数は炎症反応や白血病などで大きく値が変化します。赤血球数は出血や産生不良などで減少して貧血になります。血小板数は少なくなると出血傾向がみられるようになります。また、顕微鏡を用いての形態観察は多くの情報を与えてくれます。
  • 凝固・線溶検査
     血液の中には血液を固める凝固成分と一度固まった血液を溶かす線溶成分があります。血液が凝固する能力を調べる検査には、凝固に必要な因子が正しく働いているか調べる「PT、APTT」、血液凝固の最終段階で重要な働きをする「フィブリノーゲン量」などがあります。線溶の検査には「FDP、D-ダイマー」などがあります。出血傾向のスクリーニングや血栓の予防のための抗凝固療法のモニタリングなどを行っています。
  • 骨髄検査
     血液検査で異常が出た場合、診断のために骨髄検査を行うことがあります。造血細胞である白血球系細胞や赤血球系細胞、巨核球系細胞などの各成熟段階における細胞の算定や各細胞の形態異常の有無、また造血細胞以外の異常細胞の出現などを顕微鏡で観察し報告しています。白血病など様々な血液疾患の診断に欠かせない検査です。

2.生化学係

血液の液状成分(血清)や尿、便、髄液、精液、体腔穿刺液(胸水、腹水、心嚢液)などの検査を行っています。健康状態の把握や病気の診断、治療効果などを推測するのに必要不可欠です。

  • 生化学検査
     肝機能、腎機能、脂質異常、耐糖能などの生化学検査、感染症や腫瘍マーカーなどの免疫血清検査を行っています。一度に多くの検体を測定し、正確な検査結果を迅速に報告するために、主に4台の自動分析装置を使用して検査を実施しています。分析装置の精度管理も検査技師の重要な役割です。
     
  • 一般検査(尿、便など)
     尿は血液が腎臓でろ過され老廃物として生成されたものです。尿の検査はタンパク質や糖の有無、結晶などの有形成分を顕微鏡で観察します。尿中に含まれる細胞形態観察から、膀胱がんなどが発見されることがあり、病気の早期発見につながります。また、便に含まれるごく微量の血液成分を検出することで、大腸がんの早期発見に役立ちます。
         
  • 感染症迅速検査
     新型コロナやインフルエンザウイルスなどの抗原検査を行っています。

3.細菌係

感染症の原因菌を探し、適切な治療薬を調べるのが主な仕事です。大きく分けると、次の5項目の検査を実施しています。

  • 一般細菌培養検査
     食中毒や肺炎、膀胱炎、髄膜炎などの原因菌を検出します。
     
  • 薬剤感受性検査
     50種類以上の薬剤から原因菌に効く抗菌薬を検査し、治療に役立ててもらいます。
     
  • 抗酸菌検査
     結核菌などを早期発見し、感染拡大を防ぐお手伝いをします。
     
  • 感染症PCR検査
     新型コロナ抗原、敗血症や呼吸器感染症の病原体をPCRで同定し、迅速な診断・治療に貢献しています。
     
  • 院内感染サーベイランス
     MRSA、多剤耐性緑膿菌等の薬剤が効かない菌の発生状況を随時院内に知らせています。耐性菌をいち早くキャッチできる部門なので、ICT(感染対策チーム)やAST(抗菌薬適正支援チーム)の活動を通して、チーム医療に貢献しています。

4.病理係

病理検査は、手術や内視鏡検査などで採取した組織を診断する「組織診検査」と痰・尿・子宮擦過物などの細胞を調べる「細胞診検査」があります。

  • 組織診検査
     手術で摘出した臓器や内視鏡検査で採取した組織を、薄切・染色して標本を作製します。それらを顕微鏡で観察することにより、正常の構造が保たれているか、細胞の数や大きさ、配列、異型の有無などから良性・悪性を診断したり、腫瘍の広がりや悪性の強さなどを診断しています。
     
  • 術中迅速検査
     臓器を摘出する範囲や転移の有無を手術中に判断します。術者へ迅速に結果を伝え、情報交換することにより、的確な手術を行うことができるようになります。
     
  • 細胞診検査
     内視鏡検査や子宮粘膜、淡、尿、腹水・胸水などから採取された細胞を顕微鏡で観察して、良性・悪性や感染などを診断します。被検者の痛みや負荷が軽度で、何度も繰り返し実施できるのが大きな利点です。
     
  • 病理解剖
     不幸にも亡くなられた患者様の臓器を検査し、死亡原因の特定や病気の進行度合いなどを調べることにより、治療は的確なものであったかを最終的に判断します。病理解剖で得られる情報は、今後の治療および診断の向上に大きく貢献することになります。

5.生理係

人間の様々な生体機能を検査します。心電図、肺機能、脳波、神経伝導検査、平衡機能、睡眠時間無呼吸検査、超音波検査などの検査を行っています。

  • 心電図検査
     心臓が活動する時に、心筋の収縮により発生する活動電流の変化を波形として記録する検査です。心筋梗塞、不整脈、心臓の肥大などがわかります。運動負荷をかける心電図や24時間心電図を記録する検査もあります。
     
  • 肺機能検査
     肺活量(どのくらい息を吐けるか、吸えるか)などを測定して、前側や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの診断や手術時の麻酔量を決定するための検査です。
     
  • 脳波検査
     脳の活動による微弱な電流を波形として記録し、脳の病気の診断補助や治療効果の判定を行います。
     
  • 神経伝導検査
     手足の末梢神経に電気刺激を与えて、神経の興奮が伝わる速さを検査します。
     
  • 聴力検査
     オージオメーターを用いて、高い音から低い音までさまざまな高さの音をどのくらい聞こえるか調べます。
     
  • 平衡機能(めまい)検査
     めまいの検査で、主に内耳の働きをみます。指標を眼で追わせたり、鼓膜の温度を変化させることにより、めまいを誘発して眼の動きを記録します。
     
  • 睡眠ポリソムノグラフィ(PSG)
     睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まった状態が繰り返される病気で、大きないびきをかいたり、日中強い眠気を感じたりします。ポリソムノグラフィ(PSG)を用いて、一晩入院して脳波や呼吸、いびきなどを記録します。
     
  • 超音波検査
     観察部に超音波用のゼリーを塗り、体の表面から超音波プローブ(探触子:超音波の出る機械)をあて、体内の臓器から跳ね返ってくる超音波を画像にする検査です。超音波検査は、痛みや放射線による被爆の心配がなく、体への負担が少ない検査です。心臓、腹部、頚部血管、下肢血管(静脈・動脈)などの検査を行っています。
資格認定

・認定血液検査技師(日本検査血液学会)
・認定骨髄検査技師(日本検査血液学会)
・日本糖尿病療養指導士(日本糖尿病療養指導士認定機構)
・山形県糖尿病療養指導士(山形県糖尿病療養指導士認定委員会)
・認定臨床微生物検査技師(認定微生物検査技師精度協議会)
・感染制御認定臨床微生物検査技師(日本臨床微生物学会)
・細胞検査士(日本臨床細胞学会)
・細胞検査士国際ライセンス(国際細胞学会)
・がん登録実務初級者認定(国立研究開発法人 国立がんセンター)
・認定病理検査技師(日本病理学会/日本臨床衛生検査技師会)
・超音波検査士[循環器・体表・腹部・検診](日本超音波医学会)
・血管診療技師(4学会構成血管診療技師認定機構)
・脳神経超音波検査士(日本脳神経超音波学会)
・認定認知症領域検査技師(日本認知症予防学会/日本臨床衛生検査技師会)
・認知症介助士(日本ケアフィット共育機構)
・JHRS認定心電図専門士(日本不整脈心電学会)
・認定心電検査技師(日本臨床衛生検査技師会)
・医療安全管理者

医師紹介

医師 氏名所属学会履歴
大竹 浩也日本病理学会
(専門医・病理専門研修指導医)
日本臨床細胞学会(専門医)
H7年 山形大学卒
H13年 東北大学大学院修了(医学博士)
Back to top